【結果総括】REVELATION REPORT「スプリングS週レポート」
掲載日:2020年3月23日
先週のRevelation Directiveで申し上げた、
「世界的な補填競馬が動き出す」
という言葉を象徴するかのような、【ドバイミーティングの中止決定】は世界中のホースマンに衝撃を与えました。
当会も中止の可能性に関しては「補填競馬の準備」が現実味を帯びてきていた状況でしたので、ある程度は可能性がある話なのだろうとは思っていましたが、ドバイはゴドルフィンの国であり、無観客で行われることが決定していた以上、レース自体は執り行われる事が想定されており、この段階での中止発表に、各関係者落胆の色は隠せませんでした。
勿論、日本の至宝でもある「アーモンドアイ」を筆頭に、既に海を渡りドバイの地で調教を積んでいる各馬にとって、今後のローテーションだけでなく、カラ出張となったことによる「精神面への影響」など、様々な懸念材料が上がっております。
ただ、一つ申し上げておくと、「ドバイ→日本」の輸送自体に関しては、輸送技術の発達から、「函館→栗東」などよりも実は負担が少ないと言われておりますので、その点についてはあまり心配いらないと申し上げておきます。
それよりも、検疫に時間が取られる事で、すぐに使いだすことが可能か否かの判断が難しいところでしょう。
レース後であれば、すぐに使う予定もないでしょうから、検疫に時間を割かれても問題ないわけですが、この春シーズンに出走させるとすれば、輸送自体よりも、検疫中の運動などをどの様に緩めず行うか?という方が、課題としては難しいわけです。
当会としても、カラ出張となった各馬の動向を確認するため、人員を割いてでもチェックをしておきたいと思います。
さて、先週の結果を振り返れば、先週当会がご提供したレース全部で12本。
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的中馬券をお届けできたレースが「7本」
的中馬券をお届け出来なかったレースが「5本」
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まず先週の結果を一言で申し上げるなら、
「キズナに泣き、キズナに湧いた土曜日」
「キセキに泣き、キセキに湧いた日曜日」
と言えるのではないでしょうか。
先週のRevelation Directiveにて取り上げたレースは「4本」。
■土:阪神7R
■若葉S
■スプリングS
■阪神大賞典
キズナに泣いたのが「土:阪神7R」
キズナに湧いたのが「若葉S」
キセキに泣いたのが「スプリングS」
キセキに湧いたのが「阪神大賞典」
スプリングSのキセキは「キンシャサノキセキ」の【キセキ】ではございますが、様々なブラッドガバナンスを扱わせて頂く立場にあって、ここまで明確に【明暗が分かれた週】は、私の記憶をたどってみても、思い出せないレベルでございます。
今回は「馬場」が多分に結果に影響をもたらしていた側面に言及しなければなりません。
好転に恵まれた週末ではありましたが、中山阪神にとっては2週明けての「良馬場」での競馬。
そこに、当会の中間の想定と違う点が中山競馬場に散見されていた点が今週の「明暗」を分けた要因のなかでも実はかなり大きかったことが、本日のレース後検証にて、徐々に明らかになってまいりました。
その点については「皐月賞週まで続く中山競馬場」でございますので、詳細は避けさせていただきますが、
原因
調整
共に完了したと申し上げてよろしいかと。
常に自然とも戦っている事を頭の片隅に置いとかなければならない私どもの任務ではございますが、まずもって「今回の芝案件」に関しては、人的パワーでは解明するのが難しかった訳ですが、「このような事がある」ということが分かっただけでも、同じ轍は踏まずに済むわけです。
馬場の解析なんて簡単だろ?
と思ってらっしゃる会員様もいるようですが、「調教診断」「馬体診断」の方が実は何倍も簡単でございまして、
気温、水分量、風、出走頭数、芝のレース種別、などなど、様々な影響をもろに受けるのが馬場でございます。
今週5本の不的中の内、4本が中山であった事を踏まえれば、簡単には扱えないのでございます。
その上で、本日馬場検証を行わせて頂けたことで、非常に重要な変異箇所を発見するに至り、「原因究明」に至ったと申し上げております。
馬場の話は、また別の視点からの話も含め今度一度特集を組みたいと思います。
【雨降って地固まる】といいますが、「競走馬研究」は「土研究」「土育成」でもあります。
社台グループが各地で牧場を作る際に「まずは土壌改良に5年かける」という話は有名ですね。
土が良ければ、良い青草が生えます。
土が良ければ、化骨の促進はもちろん、怪我をしにくい地盤となります
【土壌を制すものが競馬を制す】
とは良く言ったもので、馬場も含めた「土壌への意識」は絶対に緩めてはならないのです。
改めて、その教訓を得られたという意味では、先週の結果を糧に大きな前進を遂げることを誓える、と断言しておきましょう。
スプリングSではキンシャサノ“キセキ”産駒ガロアクリークの強襲に泣き
阪神大賞典ではキセキの大出遅れに湧いたわけです。
情報精度としては、スプリングSの方が断然上でしたが、結果は逆。
阪神大賞典では3連複7550円の的中馬券を手にし、スプリングSでは的中馬券を手にすることは叶いませんでした。
ガロアクリークの激走と馬場の因果関係がハッキリと掴めた事は、つまり、
「今後ガロアクリーク級の人気の盲点となっている馬を買い目に抽出できる用になった」
ということと、『同義』でございます。
不的中をそのままにせず「雨降って地を固める」ためにも、買い目抽出よりも『事後検証の方に時間をかける』のが当会の「普通」ですが、今回は非常に重要な事項の発見が出来ました。
この成果は、今後全ての買い目提供に有益に機能してくれるはずですので、楽しみにその成果をお待ち下さい。
さて、キセキの泣き笑いが有った、日曜日ですが、土曜日に関しては、「キズナ」での泣き笑いが発生いたしました。
牝馬限定の平場のダート戦。
◎に指名したキズナ産駒のリアンフィーユ。
「中途半端な位置を取ってしまい、持ち味を活かすレースが出来ませんでした、本当に申し訳ありません」と謝り放しであった吉田隼騎手の話は横にさておき、一つ注意しなければならないのが、
「利口になったことで、爆発力が失われてきている」
という状況に、同馬が陥っていること。
前走初勝利の際に「もっと弾けると思っていた」中で僅差の勝利。
厩舎サイドは「距離適性」を理由にしていますが、そこではなく「精神面」に課題がありました。
これは、斎藤誠厩舎の日頃の引き運動での躾の賜物ではあるのですが、この馬に関しては「その行為」が爆発力を阻害している可能性がある事に気づきました。レース後の引き運動時の「ある仕草」を見て気づいたわけですが、その点が次走までに矯正されているかどうか、楽しみにしておきたいと思います。
最後にご報告するのは、若葉S。
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その[思惑]、いわゆる「ブラッドガバナンス」視点で見れば、若葉ステークスが断然面白いわけです。
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こちらは、アドマイヤビルゴの強さに湧き、そして、キズナ産駒キメラヴェリテの激走に湧きました。
若葉Sに関しては、先週のRevelation Directive内でも「かなり突っ込んだ表記」までさせて頂けましたのでわかりやすかったのではないかと思っております。
<キーワード引用>
『ノーザンFの意志として出走させたのがアドマイヤビルゴのみという事実』
『まず、ノースヒルズ生産のキズナ産駒で「加藤誠氏」名義のキメラヴェリテについて、触れていきますが、ノースヒルズの前田オーナー自信「ウチの生産馬は基本的に人に売らない」と公言している通り、それなりに親しい馬主さんでない限り売買や共有はしないわけです。そのノースヒルズ軍団のオールザワールドが居るのに、キメラヴェリテの出走が叶っているわけですが、このキメラヴェリテとオールザワールドは共に中竹厩舎所属。なんのために2頭出ししているのでしょうか?』
『そういった視点で若葉ステークスはご覧頂くと「有意義な指標を得られる可能性が高い」とお伝えしておきます』
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なぜこれほどまでに
『アドマイヤビルゴ』
『キメラヴェリテ』
に関して、ここまでハッキリと「有意義な指標を得られる」と断言できたとお思いでしょうか?
今は答えを申し上げることは出来ません。
若葉Sがどの様な意味合いを持ったレースであるか?
必ず、この春の内に
「あの時、若葉Sで、馬券の答えを事前に教えるに等しい話であったとしても【伝えたかったこと】を発表します」
と、申し上げる時が来ます。
1戦1勝馬のアドマイヤビルゴを勝たせるために「使い分け」を徹底した、ノーザンF。
そりゃそうです。
6億近くで購入してもらっておきながら、自分たちで『潰しに行く様な真似』はできません。
ダート2勝のキメラヴェリテ。
芝での好走が、キズナの価値向上に繋がるのは100%なわけです。
そりゃそうです。
ノースヒルズの『意向を組まずに中竹厩舎が2頭出し』などするわけが無いのです。
要は、バレバレな『大人の事情』を敢えて、分かりやすく表現させていただいたのには、今後「こんなにバカバカしいほどに丸裸な仕込はほぼ無い」ということをご理解いただきたかった点と、先程から申し上げている【今後絶対に理解してもらわなければならない別事情】に関しての、前フリであるということを申し上げたいのです。
そこに、
【補填競馬】
【救済競走】
が、絡んでいることだけは、予め申し上げておきます。
ちなみに、「先週のRevelation Directiveの若葉Sにて、『1勝馬は1頭』と、わざと間違った表記をしそのまま掲載していますが、それも、【今後絶対に理解してもらわなければならない別事情】に繋がる布石である」と思って頂ければ構いません。
ちなみに、キメラヴェリテがもう一頭の2勝馬ですね。
キズナの重賞ウィナーの欄にはキメラヴェリテの名を記しているのに、その後の2勝馬のくだりの箇所では、
なぜ、わざと間違えた表記をしてまで「2勝馬はイロゴトシのみ」と表記をしたのか?
この答えを申し上げるのは、もう少し先。
そこまで今しばらく、お待ち下さい。
本日のレポートはここ迄とさせていただきますが、今週末は高松宮記念。
JTTC監修BOOKSでの特集も必ず目を通して下さい。
ドバイミーティングが中止になった2020春。
様々な事が背後で高速に動き出している事はお伝えしておきます。
今後、緊急レポートなどを配信する可能性も多くなると思いますので、更新状況は常に気にしておいて下さい。
尚、時限公開コラムやレポートの発表を行う可能性もありますので、「目を通せる時は、すぐに見る」という習慣をつけておいて頂けると幸いです。
それでは、高松宮記念を楽しみましょう。
JTTC-日本競走馬育成評議会
プライベートサロン統括本部長
松井彰二
━━REVELATION RACE LIST RESULT━━
■[土]阪神11R 若葉S
プライベートランク:☆☆☆☆☆
<評価順>
◎1 アドマイヤビルゴ
○8 オールザワールド
▲12 キメラヴェリテ
☆7 アメリカンシード
△11 アルサトワ
△3 サーストンカイドー
<結果>
1着◎1 アドマイヤビルゴ
2着▲12 キメラヴェリテ
馬単:1万4330円的中[5点]
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■[日]中山11R スプリングS(GII)
プライベートランク:☆☆☆☆☆
<評価順>
◎3 ヴェルトライゼンデ
◯9 サクセッション
▲4 ココロノトウダイ
☆8 アオイクレアトール
<結果>
1着無5 ガロアクリーク
2着◎3 ヴェルトライゼンデ
馬単:9820円不的中[3点]
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■[土]阪神7R 3歳1勝クラス
プライベートランク:☆☆☆
<評価順>
◎6 リアンフィーユ
○4 オレンジペコ
▲2 サトノガイア
☆12 ウルトラマリン
△9 エクスチェンジ
△8 メイショウマサヒメ
△3 バーニングソウル
<結果>
1着☆12 ウルトラマリン
2着△8 メイショウマサヒメ
3着△3 バーニングソウル
3連複F:4万6190円不的中(12点)
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[日]阪神11R 阪神大賞典(GII)
プライベートランク:☆
<評価順>
◎10 ユーキャンスマイル
〇9 キセキ
▲3 ムイトオブリガード
☆7 ボスジラ
△6 メイショウテンゲン
△5 タイセイトレイル
△4 トーセンカンビーナ
<結果>
1着◎10 ユーキャンスマイル
2着△4 トーセンカンビーナ
3着△6 メイショウテンゲン
3連複:7550円的中[15点]
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