【結果総括】REVELATION REPORT[朝日杯FS週:2020/1219-20号]
掲載日:2020年12月21日
平素は格段のご厚情を賜り、厚くお礼申しあげます。
JTTC内部監査室長を務める宇野篤でございます。
今年最後の大一番「有馬記念」を前に、その決戦の舞台となる中山競馬場において12月19日(土)アーモンドアイの引退式が催されたわけですが、長年プライベートメンバーとして在籍されているメンバー様であれば、「Revelation Directive」の内容を通じて、土曜競馬の「ロードカナロアプロパガンダ」に通ずる“伏線”であったことを読み解かれていたはずです。
吉田の在籍部署が<種牡馬部門>であることは皆様ご承知のことと思いますが、土曜競馬の提供4レース中、3レースにおいてロードカナロア産駒に◎本命を託していたとなれば、戦前の段階で何かしらの違和感は感じ取っていただけた事でしょう。
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[土] 中京10R 中京2歳S
プライベートランク:☆☆
<本命馬>
◎フォドラ(牝2歳)
父:ロードカナロア
母:セイングレンド
馬主:吉田勝巳
生産牧場:ノーザンファーム
<評価順>
◎1 フォドラ
○2 オールアットワンス
▲12 ロードリスペクト
☆7 ゴールドチャリス
△4 ニシノアジャスト
<結果>
1着☆7 ゴールドチャリス
2着◎1 フォドラ
3着○2 オールアットワンス
3連複F:3280円的中[5点]
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[土] 中京11R 有松特別
プライベートランク:☆☆
<本命馬>
◎ペコリーノロマーノ(牝3歳)
父:ロードカナロア
母:ヴィラ
馬主:平田修
生産牧場:ノーザンファーム
<評価順>
◎7 ペコリーノロマーノ
○4 アカノニジュウイチ
▲1 タイセイトレンディ
☆5 メイショウドウドウ
△10 ナリス
△8 ミリオンペール
△11 プリヒストリー
<結果>
1着◎7 ペコリーノロマーノ
2着☆5 メイショウドウドウ
馬単F:5310円的中[12点]
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[土] 中山11R ターコイズS
プライベートランク:☆
<本命馬>
◎ドナウデルタ(牝4歳)
父:ロードカナロア
母:ドナウブルー
馬主:サンデーレーシング
生産牧場:ノーザンファーム
<評価順>
◎7 ドナウデルタ
○14 ランブリングアレー
▲6 インターミッション
☆8 スマイルカナ
注5 アンドラステ
△2 シャインガーネット
△13 シーズンズギフト
△3 フェアリーポルカ
△16 トロワゼトワル
<結果>
1着☆8 スマイルカナ
2着注5 アンドラステ
3着△3 フェアリーポルカ
3連複F:1万1690円不的中[18点]
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よもや、プライベートギフトの対象レース土曜・中山11R「ターコイズS」だけ取りこぼしてしまういう、無料メンバー様にとっては素直には信じがたいレースもございましたが、中京2歳Sの◎フォドラが2着、中京メインの有松特別において◎ペコリーノロマーノが1着とそれぞれ3連複F:3280円的中[5点]、馬単F:5310円的中[12点]の「払戻金」に繋がっているわけですから、一律3万円投資で試算した場合、中京2歳Sで【19万6000円】、有松特別で【13万2750円】と、この二戦でトータル【32万8750円】。
3万円×2R分の投資金を差し引いても、【26万8750円】の純利益を得ている計算です。
とはいえ、中山メインの「ターコイズS」は不的中という結果に終わったわけですから、そこは誤解のなきよう、3万円の投資金を差し引き【23万8750円】と明示すべきでしょう。
しかし、上記の「23万8750円」が土曜競馬の勝ち分に相当するかといえば、そうではありません。
無料メンバー様におかれましては、是非先週の「Revelation Directive」の内容を思い返していただきたいのですが、吉田が言及していた某厩舎の管理馬が、土曜・中山9R「ひいらぎ賞」において“ルメール騎手”を背に鮮やかに勝ち切っています。
----Revelation Directive より引用----
今回は中山競馬場で行われる2レース。
「ひいらぎ賞」2歳1勝クラス
「ディセンバーS」3歳以上OP
有馬記念を翌週に控えているからこそ、この2戦を通じて、注目しておいていただきたい“厩舎”が存在します。
それは、フィエールマンを管理する美浦の【手塚貴久厩舎】。
今の日本競馬界では、もっとも「潤滑油」的な立ち回りが上手い厩舎と申しましょうか。
<中略>
政治の世界も共通するでしょうが、競馬界においても「政治力」は立派な武器になるのです。
【社台グループ】・・[手塚貴久厩舎]・・【岡田一族】
このような関係性で、「バランスを図れる立場」「間に挟まれる立場」になるわけですが、
土曜 中山9R「ひいらぎ賞」
シュネルマイスター
手塚貴久厩舎
馬主:サンデーレーシング
生産:ノーザンファーム
日曜 中山11R ディセンバーS
マイネルファンロン
手塚貴久厩舎
馬主:サラブレッドクラブ・ラフィアン
生産:ビッグレッドファーム
この2レースは、上記でお伝えしたことを前提に、手塚貴久厩舎が送り込むシュネルマイスター(ひいらぎ賞)とマイネルファンロン(ディセンバーS)が、それぞれどのようなミッションが課されているのかという視点で注目してみてください。
-----------引用終了-----------
今週の有馬記念にも通じる提供背景を持つだけに、委細言及するわけには参りませんが、吉田による執筆内容を受け、少なからず【手塚厩舎】の管理馬に重きを置かれたメンバー様であれば、【23万8750円】からさらに「11万1750円」のリターンを上乗せし、土曜の勝ち分【35万500円】と“プチボーナス”と呼べる範疇の金額まで純利益を膨らませられたはずです。
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[土]中山9R ひいらぎ賞
プライベートランク:☆☆☆☆☆
<評価順>
◎6 シュネルマイスター
○4 コスモアシュラ
▲12 ウインミニヨン
☆2 ワザモノ
注5 アラビアンナイト
△3 アヴァノス
<結果>
1着◎6 シュネルマイスター
2着☆2 ワザモノ
3着注5 アラビアンナイト
3連単F:5670円的中[12点]
<総評>
手塚厩舎の看板馬であるフィエールマンの主戦ルメールを従えての臨戦となった◎シュネルマイスターを本命抜擢のうえ臨んだ一戦。デビュー戦以来、約3か月ぶりの実戦となった今走は、これまでも繰り返し言及してきた重要な「デビュー2戦目」とあって、勝ち切ることに加え、今後の重賞戦線を見据えた課題抽出にも一役買う必要があったが結果は見ての通り大楽勝。中山の急坂を越えてなお手綱を絞る余裕があったほどで、サンデーレーシングにとっては昨年NZTを制したルフトシュトロームと通じるモノを多分に感じ取っているはず。また、2着には岡田スタッドの生産馬ワザモノが6人気の評価を覆して入線。3着にはエピファネイア産駒のアラビアンナイトが入線といった具合に、昨年のひいらぎ賞とも多々通じる材料を感得いただけたのではなかろうか。
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また、朝日杯FSが行われた日曜競馬においても、同じく中山競馬場を舞台とした中山メイン「ディセンバーS」を<REVELATION RACE LIST>として取り上げていたわけですが、本レースに関しては今年のスプリングS優勝馬ガロアクリークが単勝オッズ2.3倍の支持を裏切る3着と、端的に言ってしまえば曰く付きの一戦でございました。
実際、単勝4人気とはいえ、直前のジャパンカップで14着大敗の○トーラスジェミニが勝ち切るシーンはなかなかどうして想定し難い一戦であったようにも思います。
出走背景が読みづらかったであろうトーラスジェミニのジャパンカップ参戦に対し、ガロアクリークが今回人気を集めた材料は、あらかた下記の2点に集約することが出来ます。
1) 前走トーラスジェミニに騎乗した田辺騎手が、今走に限ってはガロアクリークに騎乗している点
2) そのガロアクリークは前走の菊花賞で9着に敗れているとはいえ、中山芝1800mのスプリングS優勝の実力者
表向きに目に留まりやすい、こうした情報は時として検討違いの結論を導きがちですが、こちらも吉田が事前示唆していたように、近3年は社台・ノーザン系生産馬で参戦していた【手塚厩舎】が2020年に限っては、岡田軍団の『ウインイクシード』を引き連れての参戦であったわけですから、その切り口にフォーカスしていた吉田の考えを推察いただければ、少なからず「違和感」を抱いて然るべきシチュエーションといえたわけです。
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[日]中山11R ディセンバーS
プライベートランク:☆☆☆☆
<評価順>
◎2 ウインイクシード
○13 トーラスジェミニ
▲10 ガロアクリーク
☆12 マイネルファンロン
注5 コスモカレンドゥラ
△1 サトノダムゼル
△4 ホウオウピースフル
<結果>
1着○13 トーラスジェミニ
2着△1 サトノダムゼル
馬単F:5970円的中[12点]
<総評>
昨年2着の実績を持つ◎ウインイクシードと、前走のジャパンカップを叩き台としここに臨んだ○トーラスジェミニを馬単フォーメーションの1着付けに据えて臨んだ一戦。得てして平均より幾分スローの展開とはなったが、従前のシナリオ通りトーラスジェミニがハナを取り切ると、内枠の利となるラチ沿いのポジションで脚を溜めるウインイクシード。この2頭の位置関係から、3角を迎えるにあたって大本線決着を意識できるだけのレース内容といえたが、馬場の傷みに戸惑うことなく力を出し切った前者と、4角で荒れ馬場に脚をとられた後者の適正差が1着、5着とそれぞれの着順に顕著に反映されることに。見解内で示したように、岡田軍団の上位独占たる結果に転んでも不思議ないなか、一方のトーラスジェミニが楽逃げできた背景には、手塚厩舎の管理馬にあたるマイネルファンロンのソツない立ち回りがあったことは言及しておきたい。
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ここ数週間に渡って、価値の本質はすべからず“希少性”にあるという話をさまざまな場面で展開しておりましたが、「赤信号、皆で渡れば怖くない」といったブラックユーモアが日本には定着しているように、人が集まるところを心のよりどころとする風潮が未だ根強いわけです。
そうした考えを、自らの意志で断ち切り、自身の頭で考え、肌で感じ、判断し、行動し、結果を踏まえ内省するという一連のプロセスを永遠と軽んじてしまっては、それこそ自身にとって都合の悪い時は他者に責任を押し付け知らぬフリでお終いです。
図らずもプライベートメンバーの皆様方におかれましては、冒頭お伝えしたようにアーモンドアイの引退式という行事ひとつとっても、そこから連鎖する利害関係者の思惑や意図を類推することで、また、プライベート情報を通じて直接的に結び付けることが可能なお立場です。
残念ながら、我々の組織力や情報統制をもってしても、すべてのレースで的中馬券をお届けるできるほど競馬の世界は甘くはありません。
しかしながら、今回のロードカナロア産駒に通じる情報背景であり、手塚厩舎の一件などは、逆説的に捉えればJTTCだからこそご提示できる情報ではないでしょうか。
今年最後の大一番「有馬記念」を迎えるにあたって、是非皆様方と事前に共有しておきたい事は、我々は皆様に喜んでいただくことを一番に望んでいるということです。
そして、形はどうであれ、JTTCで得たものを、皆様の周囲にいらっしゃる大切な方々と分かち合う時間を大切にしていただきたいです。
コロナ禍の影響により、年末年始であっても帰省を自重せざるを得ない厳しい状況ではありますが、有馬記念を筆頭に、今週ご提供するレースは漏れなく的中馬券をお届けするくらいの強い気持ちをもって臨みます。
来年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
<当会の年末年始の休業期間について>
なお、当会の年末年始の休業期間は、下記の通りです。
年末年始休業期間:2020年12月28日(月)~2020年1月3日(日)
時節柄、ご多忙のこととは存じますが、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。
JTTC-日本競走馬育成評議会
内部監査室長
宇野篤