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【結果総括】REVELATION REPORT[共同通信杯週:2021/0213-14号]

2月初週に起きてしまった「三ツ星以上の週間3敗」という不名誉な戦績に対し、祈るような気持ちで迎えた2月2週目となった先週。歓喜の気持ちはもちろんありますが、それ以上に安堵という言葉の方がしっくりと来ております。 JTTCの松井でございます。 絶対が無い競馬に於いてアクシデントというのは付き物ではございます。 しかしながら、そのアクシデントを考え得る限り最小限に抑えることがJTTCの考えるガバナンス。 2月初週に提供した「土曜中京8R」「早春S」「きさらぎ賞」起こってしまったアクシデントの数々はそのガバナンス体制を以てしても制御できなかったアクシデントではありますが、それでも、週に3本の不的中が揃ってしまった事に、正直な話、「当会のガバナンスが効かなくなっているのか?」という不安は少なからずあったというのが正直な気持ちでございます。 ガバナンスとは? と調べれば「統治のあらゆるプロセスをいう」との記述がある事はご存じの通り。 当会の情報収集システムのみならず「育成評議会」としての純然たる育成システムや、配合マネジメントなど、全てのガバナンス体制にもしも誤差が生まれてしまっているのであれば、これは非常に重大な問題として、大きな転換を選択しなければならないほどの重要事項であると考えても居りました。 がしかし、先週の結果を受け2月初週の戦績は「あくまで、制御不能の一過性のアクシデントが重なっただけである」ということが、証明できたと思っております。 「共同通信杯」に関してはそのような不安は無かった訳ですが、それでも、「京都記念」や「クイーンC」に関しては、もしもここでまたしても制御不能のアクシデントが発生してしまえば、「仮にそれがあくまでただのアクシデントであったとしても、株主様はもとよりメンバーの皆様に大きな不安を与えることになる」という事と隣り合わせであったわけですから、先週末の心境を白状すれば「全く落ち着かなかった」というのが正直な心境でございました。 正直、はしゃぎたい気持ちよりも「安堵の気持ち」が先行しているのも、「ガバナンスに一切の崩壊は見受けられなかった」と証明できたからでしょう。 三ツ星以上の情報にて「5戦5勝という結果が残せたこと」は、恩赦競走としてご提供した「共同通信杯」の的中以上に嬉しかった事でございます。 今週は「恩赦競走」が2本用意されている週でございます。 その週に至るにあたって、喉に小骨が刺さっているような何かしらの不安の種をすべて排除しておきたかったというのが正直な気持ちであり、先週の結果を得られたことで正に大きな勇気を得て「迷いなく進むこと」が出来る心境を得たわけです。 その上で、先週のREVERATION DIRECTIVEにて記述させていただいた内容を振り返れば、まさに「事前情報通りに決着してくれたレースばかりであった」ということが、ご理解いただけたでしょう。 まず、クイーンC。 結果は以下の通り。 1着アカイトリノムスメ 父:ディープインパクト 母父:キングカメハメハ 生産者:ノーザンF 2着アールドヴィーヴル 父:キングカメハメハ 母父:ディープインパクト 生産者:ノーザンF 3着ククナ 父:キングカメハメハ 母父:ディープインパクト 生産者:ノーザンF 「ロードカナロアの種」も「ディープインパクト系の種」も付けにくいこの3頭が1.2.3着を独占した事。 クイーンCが社台スタリオンステーション「繁殖牝馬選定レース」として位置付けられているのはうっすらでも気づいて頂いていると思いますが、今現在「ディープインパクト×キングカメハメハ」の血統構成を持つ牝馬は非常に多い。 私がなぜ「クイーンCにはロードカナロアの仔が出走していない」そして、「過去の勝馬の牝馬にロードカナロアばかりがつけられているのか」という記述をしたかと言えば、数年後に迎える繁殖入りを見据え、現段階から将来の社台スタリオンステーションに繋養されている種牡馬に見合う戦績をこの場で残しておいてもらうため。 つまり、その相手は「ロードカナロアではない」という事。 現在社台SSが抱える種牡馬の種付け上位が以下。 1位:ロードカナロア【2000万→1500万】 2位:キズナ【600万→1000万】 2位:ドゥラメンテ【700万→1000万】 2位:エピファネイア【500万→1000万】 5位:モーリス【400万→800万】 6位:ブリックスアンドモルタル【600万】 6位:レイデオロ【600万】 母父ディープインパクトには「ロードカナロア」「ドゥラメンテ」 母父キングカメハメハには「キズナ」 ここ10年日本の競馬をけん引してきた「2大種牡馬を父に持つ繁殖牝馬」には、それぞれ種牡馬候補が既に確立されています。 しかしながら、この2大種牡馬両方の血を引き継ぐ繁殖牝馬を活かす上で社台SSが最も力を入れている種牡馬が「エピファネイア」であることは自明といえます。 ロードカナロアは種付け料が下がり、上げ幅が一番大きかったのがエピファネイアであることからも、期待値が一番高い事は一目瞭然。 数年後に繁殖入りする際に今回3着までに入った馬に「エピファネイア」がつけられることは既定路線でございます。 ロードカナロアに「メジャーエンブレム・ミッキークイーン・ヴィルシーナ・ホエールキャプチャ」といった牝馬が用意されたように、エピファネイアにも様々な重賞好走の戦績を持った牝馬を用意。 そして、共同通信杯。 勝利したのが「エフフォーリア」であり、その父が「エピファネイア」であること。 共同通信杯に出走しているメンバーの種牡馬を並べれば、 ■キングカメハメハ:プラチナトレジャー  ∟ロードカナロア:ディオスバリエンテ  ∟ドゥラメンテ:キングストンボーイ ■ディープインパクト:レフトゥバーズ/シャフリヤール  ∟ディープブリランテ:ディープリッチ ■ハーツクライ:ヴィクティファルス/ハートオブアシティ ■モーリス:タイソウ/カイザーノヴァ ■エピファネイア:エフフォーリア この様な構図となるが、キングカメハメハ、ディープインパクトは既に死亡しています。 ハーツクライに関してもPrivate入りしており種付けの数は減っていきます。 そして、ロードカナロアは種付け料が下げられました。 ドゥラメンテ モーリス エピファネイア の3頭は、種付け価格が上昇しましたが、その中で一番の上昇がエピファネイアであったこと。 わざわざ、種付け価格の上昇額まで記載してお伝えしたかった「社台Gの覚悟」。 それがエピファネイア計画でございます。 先週のREVERATION DIRECTIVEにて私はこう記述しました。 「とはいえ、社台Gとしてもかつての「日高のサンデーは走らない」と言われてしまったような「露骨な政策」は敷くわけにはゆかない事情もある」 既に「日高にて生産されたデアリングタクト」が牝馬三冠を取っている事実は大きい。 エピファネイアは社台グループの繁殖牝馬以外でも「走る馬を出す」というエビデンスが昨年出ているわけです。 正直2020年のクラシックを社台G、いや、社台SSは捨ててでも『エピファネイア産駒を勝たせること』に集中したのも、一頭の象徴的競走馬の出現で爆発的に種付け料を伸ばした「ロードカナロアの成功」が背景にあったからに他なりません。 アーモンドアイの好走はそれだけで「ロードカナロアの価値」を上昇させました。 そして、今回は「エピファネイアの価値」を上げに来ているわけでございます。 ロードカナロアとの違いは、「日高のエピファネイアが走った」という事実。 その上で、今回の恩赦特別競走に共同通信杯が選ばれた意味を考えて欲しいのです。 多くを説明することは出来ませんが、共同通信杯後にルメールが発してしまった言葉が報道されていましたが、目にしましたでしょうか? 一番わかりやすく書いている記事のURLを貼っておきましょう。 ▼JRA C.ルメール「ダービーホースですよ」”強奪”未遂エフフォーリアに未練タラタラ……藤沢和雄調教師のラストクラシックですれ違う「黄金コンビ」の思惑 https://biz-journal.jp/gj/2021/02/post_208271.html 要約すれば「元々エフフォーリア強奪を考えていたルメール陣営だが、藤沢調教師から止められ、泣く泣くキングストンボーイに騎乗した。そして、レース後、未練たらたらで『勝った馬は強かった、ダービーホースですよ』」という発言をしてしまった訳です。 私は先週のREVERATION DIRECTIVEでこう記述しております。 -----以下引用----- これだけのグループ生産馬が出走していながら「社台グループの主戦」ともいえるルメール騎手は、自グループ牧場の生産馬ではない「ドゥラメンテ産駒のキングストンボーイ:馬主吉田和美」に跨らせているのである。 もちろん、このレースには ・シャフリヤール ・ステラヴェローチェ ・ディオスバリエンテ といった有力馬が出走しており、どの馬も「主戦騎手」が決定している事からも、ルメール騎手が割り込む隙は無い。 -----引用終了----- シャフリヤール、ステラヴェローチェ、ディオスバリエンテの3頭には割り込む隙は無いと書かせていただきました。 しかし、『エフフォーリア』には触れておらず、つまりは『割り込む隙はあった』という事を暗に申し上げておりました。 今回の件は社台Gと藤沢和雄調教師との間で決められたことであり、そもそも論として藤沢師の勇退に向けてのはなむけ騎乗は今後もいくつかは用意せざるを得ないという状況。 その上で、この共同通信杯に於いても粛々とエピファネイア計画を実行に移したわけですが、口をつぐまなくてはいけないルメールがつい口走ってしまった内容が、記事にされてしまったという経緯でございます。 ルメールには厳重注意が施されています。 無論、この記事自体『その背景』までは掴んでいないでしょうから、大事には発展しないと考えておりますが、今回のエフフォーリアの圧勝が『エピファネイア計画』を含めた、恩赦競走であった事が今後も明るみに出るようなことが増えてしまえば、計画変更を余儀なくされる可能性もあるわけで、まずは『ルメールの口に戸を立てる』ということが先決かもしれません。 日本競馬の文化には慣れていない事もあり、時折重大な失言をしてしまう外国人騎手は多いわけですが、そのことが致命的な事象にならないためにも、より強固なガバナンスを敷かせていただく事は、ここでお約束したいと存じます。 その意味でも1着2着3着をガバナンスを効かせやすい『クラブ法人の持ち馬』で固めた、今回の共同通信杯。 この成功の意味は非常に大きく、今後実施予定の恩赦競走に関しての更なる信頼の裏付けとなったと断言できます。 共同通信杯の成功。 誠におめでとうございます。 さて、今週2本用意されている恩赦競走。 更にはフェブラリーSへも連動する内容を多分に含んでいる事からも、これ以上は深く掘り下げることが出来ず心苦しい限りではありますが、当会のガバナンスに揺るぎは無かったという重要な事項が証明された先週の結果をご覧いただく事で、一つの安心を手に入れたとお考えいただきたく思います 第4回恩赦競走までとは打って変わって、『第5回恩赦:共同通信杯』からは、かなり表現の自由が制限されてきておりますが、ここまで語ってきた数々の背景をしっかり把握してくださっていれば、第4回までの様なストレートな表現を用いずとも、その背後にある主要なコンセプトは伝わると信じております。 今週末は恩赦競走が2本実施される週であり、2021年最初のGIフェブラリーSが施行される非常に重要な週でございます。 先週以上に細やかかつ柔軟な管理を徹底し、ガバナンス強化に努めさせていただきたいと存じます。 メンバーの皆様に於かれましても『ここ数週の行動』は、収益計上に於いても非常に重要な時期となります。 恩赦のみならず、いわゆる「引退後祝儀」なども乱発する2月競馬。 また世界に目を向けても「サウジC」から「ドバイ」へ向けた様々な思惑が発生する時期でございます。 出来る限り多くのレースにご参加いただける準備を整えておいていただきたいのです。 先週も、地震の影響で福島競馬場での馬券発売が中止となったほか数か所での馬券発売が取りやめとなった事象もございます。PATへの入金忘れなども含め、柔軟に対応が出来ますようご準備を万全にしておいていただきたいと存じます。 JTTC日本競走馬育成評議会 松井彰二