REVELATION REPORT
【結果総括】REVELATION PEPORT「フェブラリーS週レポート」
掲載日:2020年2月24日
先週の結果を一言で表現するのであれば「明暗がくっきりと分かれた週」と言えるわけです。
先週当会は9本のレースを提供。
的中馬券をお届けできたのが「5本」。
的中馬券をお届けできなかったのが「4本」。
ここで問われるのが「考え方」でございましょう。
私はJTTC監修BOOKS「サラブレッドを知らずして競馬を語るべからず」の第5章にて以下の通り記しました。
メンバー様はもちろん目を通して下さっていると存じますが、改めて記述いたします。
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馬券で勝ち続けるためには、実はいくつかの「資質」が必要であり、その一つが「敗戦時の思考処理の上手さ」と言えるのです。
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と記しております。
先週に限らず、お恥ずかしい話ではありますが、当会が一般競馬ファンに「プライベートサロン」を開放してから、一度もパーフェクト的中をお届けした週はございません。
もちろん、出したくて出している不的中など一つもないわけですが、重要なのは「競馬とはそういうものである」という、前提の共有でございます。
先週当会がダントツに推奨していたレースは覚えておいででしょう。
そうです。
ヒヤシンスS
でございます。
Revelation Directiveの中でも「当会の中でも非常に特殊なレースである」とは、一般公開を始めたころから何度も口にしてきた言葉。
敢えて、その戦績を今週だけ書き記させていただければ、
第1回提供:カシオペアS
第2回提供:京王杯2歳S
第3回提供:JBCスプリント
第4回提供:赤松賞
第5回提供:ベゴニア賞
第6回提供:チャンピオンズC
第7回提供:ターコイズS
第8回提供:ホープフルS
第9回提供:クロッカス賞
第10回提供:ヒヤシンスS
とここまで「全てのレースにて単式馬券での完全的中」を収め、現段階で「10戦10勝」の戦績を残しております。
現無料メンバー様の中にも、一般公開に先立ち「上記のレースの中のいずれか」にご参加いただいた方もいらっしゃいますが、基本的には「発生背景や提供経緯の詳細を明かすことができないレース」でございます。
正直に申し上げれば「ここまで的中が続くなんて嘘なんじゃないか?」と言われることもしばしばでございます。
更に本音を言えば「確かにそう思われても仕方ありませんね」としか返しようもなく、人は「自分の常識を超えた考え方や現象を提示されても、すぐには信じることができない生き物」でございますので、基本的には反論しない訳です。
すぐには信じることができない
という状態のことを、心理学的な言葉で申し上げれば、
【認知的不協和】
という専門用語が割り振られているわけですが、これは誰もが引き起こしてしまう心理現象でございますので、否定も批判も致しません。
だからこそ、当会では「REVELATION DIRECTIVE」にて、
・その結果になるという事を
・知っているとしか思えないような
・明確な書き込みを
・レース発走前の金曜日の段階で行っている
訳です。
それは今回のヒヤシンスSでも行いました。
-----以下引用-----
そのアメリカンファラオ産駒に、ゴールドアリュール産駒が立ち向かう図式。
もし皆様が「パイロ」や「ヘニーヒューズ」、更には「キズナ」や「デクラレーションオブウォー」のオーナー(シンジケート株保有者)であったら、このレースをどう考えるでしょうか?
それが、本年のヒヤシンスSの肝中の肝なわけです。
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ヒヤシンスSにて当会が提示した印と買い目が以下。
<評価順>
◎3カフェファラオ
○10ヤウガウ
▲12タガノビューティー
買い目
3連単
3→10→12
3→12→10
以上2点
◎に指名させていただいたのは、
「アメリカンファラオ産駒のカフェファラオ」
〇に指名させていただいたのは、
「ゴールドアリュール産駒のヤウガウ」
▲に指名させていただいたのは、
「ヘニーヒューズ産駒のタガノビューティ」
更に見解に記した内容から許される範囲での一節をここでご紹介します。
-----見解から引用-----
世界のホースマンの目が「アメリカンファラオの初年度産駒」に注視されていることは、Revelation Dierectiveでも表記したが、まさに、本年のヒヤシンスSは「アメリカンファラオのためのレース」と言っても過言ではない。このレースで、カフェファラオに関しては十中八九「出遅れる」。ただし、心配はいらない。今はそれほどゲート練習を積んでいないだけで、それであっても「このメンバー相手に負けることはまず間違いなく無い」。それはもちろん能力が優れているからであるが、それだけではここまで断言できるはずもなく、全く違う背景があるからである。
つまりは【印象】である。
普通に出そうと思えばゲートは出るが、敢えて今回は「派手な勝ち方」をアメリカンファラオ産駒のカフェファラオには課されている。もちろん、それでも勝つだけのお膳立ては整えた上での出走であり、それが、デクラレーションオブウォー産駒のデュードヴァンの回避にもつながっている。
ヤウガウの鞍上がルメールにスムーズに決まったこともRevelation Directiveにて記述したが、やはり恩赦特別競走には、ルメールの力が必要であり、彼の「これらの背景への理解度の高さ」は、王室競馬に触れる機会の多かったフランスやイギリスでの騎乗経験の賜物なのであろう。天皇誕生日の当日に恩赦特別競走が施行される以上、失敗は許されない。
芝のGIでも好走できる高い能力を持つ、タガノビューティーを加えた、3頭の競馬。
もちろん、頭は◎カフェファラオで間違いなく、買い目としては〇ヤウガウと▲タガノビューティーの2着3着の表裏という3連単馬券で十分といえる。
結果はもちろん、ど派手なパフォーマンスで勝ち上がるカフェファラオのレースぶりに注目頂きたい。
-----引用終了-----
結果はご存じの通り。
1着◎3カフェファラオ
2着▲12タガノビューティー
3着○10ヤウガウ
3連単: 2440円的中[2点]
競馬ファンの視点と目線で見れば人気馬が上位を占めた一見何でもないレースに映るでしょう。
しかし、その視点と目線を変えれば「いかに重要なレースであり、失敗が許されないレースであったか?」がご理解いただけるはずだ。
先週のRevelation Directiveではそのことも含め
「アメリカンファラオ産駒に、ゴールドアリュール産駒が立ち向かう図式」
と記述させていただいた。
つまりは、
◎カフェファラオ
〇ヤウガウ
という図式であることを事前公開した。
もちろん、答えを教える場ではないので、▲タガノビューティーに関しては
『もし皆様が「パイロ」や「ヘニーヒューズ」、更には「キズナ」や「デクラレーションオブウォー」のオーナー(シンジケート株保有者)であったら、このレースをどう考えるでしょうか?』
という表記にとどめていましたが、デクラレーションオブウォー産駒は出走しておらず、仮に3頭目の指名馬が分からなかったとしても、キズナ産駒、パイロ産駒、ヘニーヒューズ産駒の3頭を相手に加えた
◎カフェファラオ
〇ヤウガウ
△タガノビューティー
△ロンゴノット
△キメラヴェリテ
という評価順には簡単に行きつけたはず。
もちろん、ストレートに「ヘニーヒューズ産駒」ですよ!と明確に伝えられるわけもなく、また、そのようなことまで無料で伝える義務もなく、煙幕的に「パイロ」「キズナ」という名称は使わせていただきましたが、それでも
1着◎
2着〇
3着△△△
1着◎
2着△△△
3着〇
の6点の3連単で、ヒヤシンスSの的中馬券をつかめたはずです。
もちろん、無料で馬券を取ってもらうためにRevelation Directiveを公開しているわけでもなく、「知る立場の優位性」をご理解いただき、それでも、「不的中という結果を排除できないのが競馬なのだ」という事を深くご理解いただくために、そういった「両極」をご覧に入れているわけです。
そういう意味でも、明暗の分かれた先週の結果。
先週のRevelation Directiveにて取り上げた4本のレース。
<的中>
ヒヤシンスS
京都牝馬S
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<不的中>
小倉大賞典
フェブラリーS
的中と不的中を分けた一線はなんなのか?
もちろん、レースレベルや情報精度の差はあります。
がしかし、そういうレベルの「一線」ではなく、上記の明暗を分けたのは、ただただ、
「前提が崩れたか否か」
の話であり、「敗れるときとはそういうもの」という事を突き付けられたレースなわけです。
よくある話で
「ハナ差の負けでしたが、情報の精度の高さはよく分かりました!」
とおっしゃられるケース。
ハナ差の負けで馬券を取り逃すことを当会は「惜しい」とは表現いたしません。
表現するとすれば「当会の判断ミスでございます」となるでしょう。
馬券の組み方は様々なケースを想定して最終結論を出すわけですが、そこでハナ差で馬券を取り逃すという事は、その想定が十分ではなかった「人為的ミス」でございましょう。
かたや、フェブラリーSの「インティの出負け」や、ヴェロックスの「馬場との不適合」などは、人為的ミスというよりも、「前提の崩壊」であるわけです。
前提が崩壊している以上、◎に指名されたインティが僅差で負けることはなく、だからこその惨敗なのです。そういう意味では、レースが壊れてしまった中でインティと同列扱いの対抗指名馬であったサンライズノヴァは良くぞ3着にまで押し上げてこられたという考え方なわけです。
馬単フォーメーションを推したフェブラリーS。
インティの逃げ
サンライズノヴァの追い込み
この前提である「インティの逃げ」が達成されなかった時点で、レースが瓦解へと向かう事は必然であり、その結果の着順などから、「情報の精度の良しあしを測る」という事には何の意味も持たない訳です。それは、ヴェロックスの敗戦にも言えることであり、もちろん現状の小倉の馬場と「適合しない可能性」も模索した上での提供ではありましたが、それよりも精神面での影響が大きかった今回の失速。この馬場でも能力を出せる可能性は高かったわけですが、その能力を発揮する上での「精神的な面の不具合」にてその前提が崩れてしまったわけです。
つまりは、結果から何を読み解くのか?という意味では、「前提への理解」が必要最低条件であり、その理解を持たずに、結果だけを語るという事は、非常に危険な行為であり、決定的な判断ミスを起こす可能性がある事を今回の明暗が分かれたことの教訓として、メンバーの皆様にもご理解いただきたいわけです。
先日永眠された野村克也氏の言葉に
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
という言葉がありますが、まさに競馬は
『勝ちに不思議の勝ちあり』
がベースであり、サラブレッドという生物がレースを行う以上、『負けに不思議の負け』も存在してしまうのです。
敗戦の弁を語っているわけではなく、何が言いたいかと申しあげれば、
競馬の大前提
を語らせていただいております。
当会のプライベートメンバーにはこの考え方に完全に共感頂いている方しかいらっしゃりませんが、それでも、不的中を体感してしまえば、しかもそれが仮にそれほど情報精度の高くないレースであると理解していても、『GIでの不的中』は、心に刻まれやすく、心を間違った方向に導きやすいわけです。
だからこそ敢えて今回は『不的中時の思考処理』の話をさせて頂きました。
明暗を分けた4本の結果。
<明>
■ヒヤシンスS
1着◎3カフェファラオ
2着▲12タガノビューティー
3着○10ヤウガウ
3連単: 2440円的中[2点]
■京都牝馬S
1着◎17サウンドキアラ
2着○9プールヴィル
馬単F: 5300円的中[12点]
<暗>
■フェブラリーS
1着△12モズアスコット
2着無15ケイティブレイブ
馬単F: 4万6980円不的中[14点]
■小倉大賞典
1着▲2カデナ
2着無12ドゥオーモ
3着○13ジナンボー
3連単F: 32万3980円不的中[24点]
先週のTOTAL成績は「9本中5本的中」。
このような結果となりましたが、外れたレースに「手抜き」があったわけでも、当たったレースだけが「特別だった」わけでもございません。※ヒヤシンスSに関してはかなり特殊ですが…。
前提が変われば「京都牝馬Sが不的中」になり、「フェブラリーSが的中」を収めていたような結果になることも往々にしてあるわけです。
つまり、結果で何かを判断するのであれば「それは、確実に次への糧とすること」であり、戦前の前提を無視し、結果がだめだから全てダメというような「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」という感情論に至らない事。
当会の考え方は、「優勝劣敗である競馬の世界」で生きてきた、つまりは「ホースマンシップ」の考え方でございます。
「18頭出走すれば、17頭が負ける」
のが、競馬の世界です。
だからこそ、勝ちは称賛されるわけですが、「劣敗」という言葉の意味を「劣る」と捉えてはなりません。
敗戦から学ぶこと
これがホースマンシップの真髄であると心得ております。
勝ちも負けも、全てを次につなげる。
共感をいただいているプライベートメンバー様だけでなく、ゆくゆく当会と歩を同じくする無料メンバーの方々にも、是非とも共感をいただければ幸いです。
さて、来週からは「中山」「阪神」「中京」に競馬場を移しての競馬開催となります。
この開催では
中山記念、阪急杯、オーシャンS、チューリップ賞、ディープインパクト記念弥生賞、中山牝馬S、ファルコンS、フィリーズレビュー、金鯱賞、フラワーカップ、スプリングS、阪神大賞典、日経賞、毎日杯、マーチS、高松宮記念と
まさにGIロードにつながる「重要な開催」となります。
その意味でも、今週末行われる「中山記念」はまさにヒヤシンスSで的中を残し、戦績を10戦10勝に伸ばした、あの「特殊なレース」でございます。
9頭の登録馬と少頭数でのレースではありますが、
インディチャンプ
ウインブライト
ペルシアンナイト
ラッキーライラック
と、前走「香港競馬」に参戦した馬たちが出走してまいります。
これがどのような意味を持っているのか?
そして、11戦11勝に戦績を伸ばすことができるのか?
週末のREVELATION DIRECTIVEにて、出来る限りのところまで突っ込んでまいりますので、引き続きご注目ください。
今週の【結果総括】REVELATION REPORTは以上となります。
JTTC-日本競走馬育成評議会
プライベートサロン統括本部長
松井彰二