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REVELATION DIRECTIVE

REVELATION DIRECTIVE[スプリングS週:2020/0320-0322号]

■開催競馬場:中山/阪神 ■開催重賞:スプリングS/フラワーC/阪神大賞典 ■執筆担当:松井彰二 ------------------------------------- <REVELATION RACE LIST> ■土:阪神7R ■若葉S ■スプリングS ■阪神大賞典 ------------------------------------- <事務局よりおしらせ> プライベーメンバーにご在籍で繁殖雌馬を保有のメンバー様へ 公益財団法人ジャパンスタッドブックインターナショナルより、「繁殖雌馬の所有状況について」という書面が届いていらっしゃると思います。内容は、名義変更、死亡又は用途変更があった場合の「異動報告書」についてですが、2月にも行いまいした「繁殖雌馬繋養調査表」提出の際と同様、お申し付け頂ければ当会にて手続きを致しますので、遠慮なくお声がけ下さい。尚、本年も既に複数のメンバー様の繁殖から元気な仔馬が誕生しておりますが、血統登録書の保管や、1歳馬の馬名登録等のお手続きに関しても遠慮なくお申し付け下さい。 また、馬主メンバー様には、5月より始まりますトレーニングセール、並びに7月開催のセレクトセール、セレクションセールに向けた「第16回オーナーズカンファレンス」についてのご案内を昨日送付しておりますので、必ずお目通し下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━ さて、主催者側としては春のGIシリーズ突入に勢いをつけるべき3日間開催が行われる今週。 その思いとは裏腹に無観客競馬が続いているわけですが、方や、世界ではドバイミーティングへ向け関係者の動向も慌ただしさもピークを迎えております。慌ただしいと言えば、サウジCにてマキシマムセキュリティを勝利に導きながらも、「薬物問題」で揺れるの管理調教師「ジェイソン・サーヴィス氏」の組織的ドーピングの疑義、そして世界で猛威を奮っている新型コロナウィルスによる各国の競馬開催状況など、昼夜問わず様々な情報が飛び交っております。 率直に申し上げれば、これらを取り巻く状況から浮上するキーワードは 「世界的な補填競馬が動き出す」 ということになるわけです。 そもそも、競馬界の中枢を牛耳るビッグネームは、世界の株式市場でも様々な銘柄を保有している資産家も多く、今回の世界同時株安は、それらの資産家の含み損を拡大させている訳です。 事実、当会のメンバーである牧場オーナーも「いつもなら、この時期は仔馬を見に北海道に入ってくるオーナーも多いんだが、コロナの影響で見に来てくれないんだわ。見に来てくれれば、他の馬も一緒に営業できるんだが、松井くん、オーナーさん達連れてきてくれよ」と、流石に困り果てている様子でしたので、「わかりました、来週強行軍で何人かのオーナー連れてゆきます」と言ってしまったわけです。 その話を、宇野室長にしたところ「お前は馬鹿か、お前だけ一人で行く分には構わないが、もしもオーナー様に何かがあったらどうするんだ」と叱責を受けたのと同時に「だからこそ、あれだけ口酸っぱく『取り扱いには気をつけろ』と伝えたジャスタウェイの話もレポートにかなり書き込んでただろ、サービス精神は分からなくはないが、情報規制とサービスの境界線だけはしっかりと持て」と雷を落とされてしまいました。 さて、世間話をするためにこの様な話をしているわけではなく、 【既に、補填競馬の話は動き出している】 ということを、お伝えしたいわけです。 流石に私も、このコロナ騒動の渦中に視察気分だけで北海道入りするほど浅はかでは有りません。 長らく、当会に籍をおいて下さっているメンバー様は、【補填】というキーワードを聞けば、 「3.11救済競走」 の事を思い出すと思われますが、ほぼ間違いなく今回も発動されるでしょう。 早ければ来月にも【第1回-救済競走】が施行される可能性が高まっております。 そのあたりの調整に北海道入りするというのが本題なわけですが、状況が固まり次第プライベートメンバーの皆様には即時ご報告いたします。 前置きが長くなってしまいましたが、今週この真実追求コラム「Revelation Directive」にて取り上げるレースは「4本」。 若葉S スプリングS 土曜阪神7R 阪神大賞典 この4つ。 まずは、重賞競走やトライアル競走の中で異質なカタチで目立っている「土:阪神7R」について触れてまいります。 そもそも、このタイミングでなぜ「牝馬限定のダート戦」を取り上げなければならないのか。 そのキーワードは「マジェスティックウォリアー」と「キズナ」という2頭の種牡馬にあります。 先月2月21日に亡くなった[エーピーインディ―]。 その直仔であるマジェスティックウォリアーは米国で種牡馬入りしてすぐにGI4勝のプリンセスオブシルマーを輩出。 THE米国血統とも言える[A.P.インディ]を父に持つマジェスティックウォリア―が日本でのレンタルシンジケートが組まれてから最初の世代が現3歳世代。 輸入という形で[ベストウォーリア][エアアルマス]が日本でも既に活躍していますが、やはり日本の繁殖から産まれた仔達の活躍がいかほどなのか?という点に置いては、国内ファーストクロップの成績は今後のシンジケート意地も含めて非常に重要なわけです。 かたや、「キズナ」。 ディープインパクトの後継種牡馬としての期待にしっかり応える結果を出している訳ですが、種牡馬としての成功は[大ホームラン]と言うだけでなく、幅広い条件での活躍馬を輩出すること。芝だけでなく、ダート、牡馬だけでなく牝馬も。といった形で、購入する側が様々な楽しみ方や、回収の仕方が出来る事が重要。 その意味で ・マルターズディオサ ・クリスタルブラック ・ビアンフェ ・キメラヴェリテ といった重賞ウィナーを4頭輩出し順調な滑り出しは確かに素晴らしく、芝の短距離から中距離までをカバーした産駒の活躍には眼を見張るところがあるわけです。更には、ダートでの勝ち上がりもあり、唯一強化すべきポイントが[牝馬のダート路線]と言える状況にまで網羅的な活躍を見せております。 ダート路線は確かに体格のいい牡馬が有利ではあります。 しかしながら、牝馬でも[2勝クラス]さらには、その上のクラスまで目指せるイメージがつけば、[売る側]にしても明らかに売りやすく、つまりは【種牡馬ビジネス】を円滑に進めさせるわけです。 その意味で平場の牝馬限定のダート1400m戦という地味なレースにもかかわらず取り上げさせていただいているわけです。 このレースに出走する[マジェスティックウォリアー]と[キズナ]の産駒は、 ■マジェスティックウォリアー ・エクスチェンジ ・オレンジペコ ・サトノガイア ■キズナ ・リアンフィーユ の4頭。 米国競馬の組織的ドーピング事件がある最中、昨年からカリフォルニアクローム、ブリックスアンドモルタルといった米国年度代表馬が日本で繋養されているわけですから、それらの馬も[薬漬けだったのか?]といった疑念を晴らす意味でも、マジェスティックウォリアーのシンジケート組織も風評被害に合わないか、気が気でならない状況なわけです。 かたや、キズナを売り出す[社台SS×ノースヒルズ]にしても、ここで牝馬のダート2勝クラスが誕生し、重賞戦線などに顔を出すように成ればプロモーション効果としては、破格の下支えを作ることになるわけです。 ただの平場のレースに「この様な背景が存在する」ことが、競馬の面白さであり、ブラッドビジネスとしての本質なわけです。 覚えている方も多いと思いますが、上記「リアンフィーユ」に関しては、REVELATION DIRECTIVE[共同通信杯週:2020/0215-16号]にも名前を出していた馬。その意味でも、生産、育成関係者からはデビュー前からその速力が評価されていたわけですが、種牡馬ビジネスの観点からも注目されるに値する評価が付いてきたわけです。もちろん、共同通信杯週に記述したように「ゲート難」が完全に解消したわけでは有りませんので、その意味でも再度斎藤誠厩舎、そして今回乗替る吉田隼人騎手のお手並み拝見と言えるレースになるわけです。 マジェスティックウォリアー、そして、キズナ。 この2頭の産駒のレースぶりには要注目となります。 続いて語るべきは【皐月賞トライアル】の2戦。 若葉S スプリングS の2鞍について。 まず、「若葉S」について。 ここでも様々な血の事情が垣間見えてくるわけですが、 ■ディープインパクト産駒 ・アドマイヤビルゴ ・ムーンショット ■キズナ産駒 ・オールザワールド ・キメラヴェリテ ・ナムラカミカゼ ・ハンメルフェスト ■世界事情 ・アメリカンシード ・アルサトワ と、この出走構成図が何を意味しているのか? 逆に、「スプリングS」はといえば、ディープインパクト系統は少なく、 ■ディープインパクト系 ・フォルコニア ・シルバーエース ■キングカメハメハ産駒 ・アオイクレアトール ・サクセション ■ドリームジャーニー産駒 ・ヴェルトライゼンデ ■エイシンフラッシュ産駒 ・ガミラスジャクソン ・ココロノトウダイ ・ラグビーボーイ と、一見すると統一感のない異種格闘技戦のような種牡馬ラインナップに見える訳です。 この2つのトライアル戦の位置付けを語る上では、まず、現状のクラシック戦線における賞金獲得順をおさらいしておかねばなりません。 弥生:サトノフラッグ 弥生:ワ―ケア(皐月回避) 弥生:オーソリティ 若葉:今週確定 若葉:今週確定 スプ:今週確定 スプ:今週確定 スプ:今週確定 1位:サリオス 1位:コントレイル 3位:マイラプソディ 4位:ヴェルトライゼンデ 5位:ダーリントンホール 5位:コルテジア 5位:クリスタルブラック 8位:サクセション 8位:レクセランス 10位:ブラックホール 11位:キメラヴェリデ という序列になっております。 便宜的にマイル路線組、ダート路線組は賞金上位であっても記述しておりませんが、この状況を見た時、ワ―ケアが回避したということは優先出走枠での出走が「7頭分」で、賞金順位で「11頭分」の出走枠が「皐月賞」では割り振られるわけです。 さて、その上で、いくつか本質に迫りたいと思います。 「あなたが、スプリングSに出走する各馬のオーナーであればどのような事を望みますか?」 いきなり質問から入らせていただきましたが、皐月賞には コントレイル サリオス の2頭の無敗のGI馬に加え、弥生賞を圧勝した、 サトノフラッグ も居るわけです。 もちろん、ホースマンの目指す「頂」であるダービーには誰もが全力をかけて臨むわけですが、皐月賞をスキップする陣営も昨今は数多く見られるように、皐月賞の勝ち負けよりも、目先の1勝を狙ってくる陣営も勿論多いわけです。 例えばその視点からスプリングSのヴェルトライゼンデを見れば、確かにホープフルS2着でありクラシック候補の一角に名を連ねるわけですが、その厳しい戦いで成果を得ることを目指しつつも、その前に[重賞勝ち]という勲章を一つ手にしておこうと考えるのもごく普通なことなわけです。ドリームジャーニー産駒といえば、先日ダイヤモンドステークスを勝利したミライヘノツバサが居りますが、種牡馬事情としても[クラシックトライアル]での勝利は、賞金以上の経済効果を生み出してくれる可能性があるわけです。 逆に、賞金[400万/900万]のメンバーからしてみれば、皐月賞の権利が最大も目標であるわけですから、お釣りを残すこと無くここに賭けてきているという陣営も少なくないわけで、ある意味では[全く2極化された目的]の中で、レースが行われるのがスプリングSでございます。 あくまで例えの話として取り上げましたが、その例えで言えば、若葉ステ―クスにおいてはまるで逆であり、[皐月賞出走を目指す上での戦い]という意味合いが色濃く出てくるわけです。 スプリングS=二極化した出走意図に隠された思惑 若葉ステークス=皐月賞出走枠争いに隠された思惑 と、表現できるわけです。 その[思惑]、いわゆる「ブラッドガバナンス」視点で見れば、若葉ステークスが断然面白いわけです。 何が面白いか? 順を追って説明しましょう。 そもそも、イロゴトシを除けば全頭1勝馬なわけです。 そのイロゴトシにしても「1200m」での2勝ですから、適性で見ればいわゆるクラシック候補としての「2勝馬」ではないことはわかります。 では、なぜ、ここまで綺麗に「1勝馬」しか集まらなかったのか? これを偶然と捉えるメンバー様はいらっしゃらないと存じますので、次のPOINTに話を進めますが、 「ノーザンFの生産馬が2頭だけ」 という現象を、どう受け止めてらっしゃいますでしょうか? まず、その2頭があまりにも特殊な2頭。 ・アドマイヤビルゴ=6億円ホース ・オールザワールド=ノースヒルズがセレクトセールで8000万を出して購入したキズナ産駒。 そもそもノーザンFの意向を汲むことがない「ノースヒルズ軍団」が所有しているオールザワールドですから、生産者がノーザンFとはいえその影響力が大きく及んでいるかと言えばそうではないわけです。 つまり、ノーザンFの意志として出走させたのがアドマイヤビルゴのみという事実。 その裏で、様々な事情が絡んでいる「出走事情」「騎手乗り替わり事情」を紐解けば、まず、ノースヒルズ生産のキズナ産駒で「加藤誠氏」名義のキメラヴェリテについて、触れていきますが、ノースヒルズの前田オーナー自信「ウチの生産馬は基本的に人に売らない」と公言している通り、それなりに親しい馬主さんでない限り売買や共有はしないわけです。 そのノースヒルズ軍団のオールザワールドが居るのに、キメラヴェリテの出走が叶っているわけですが、このキメラヴェリテとオールザワールドは共に中竹厩舎所属。なんのために2頭出ししているのでしょうか? その2頭に藤岡兄弟を乗せておりますが、そのキメラヴェリテの主戦でもあった福永騎手はサーストンカイドーに乗り、さらに、藤岡両騎手の父親である藤岡健調教師はアメリカンシードに川田騎手を乗せているわけです。 このあたりの幾重にも絡まった「大人の事情」や「世界事情」に関しては、これ以上書くことは許されないわけですが、もう一点加えるのであれば、馬柱で見えている部分だけでなく、その裏でワールドエース産駒のシルバーエースはスプリングSに回り、矢作厩舎のタイセイモンストルはどちらも回避という動きがあったわけです。 これ、いったい何をしていると思いますか? もちろん、プライベートメンバー様以外の方も見ることが可能であるこの場で申し上げることは出来ませんが、「何かをするためにこの様な動きになったのだ」という事実、そして、この動きの本質が「サポートの為なのか保身の為なのか」という疑問を紐解く視点のヒントだけは、この場を借りて申し上げておきます。 そういった視点で若葉ステークスはご覧頂くと「有意義な指標を得られる可能性が高い」とお伝えしておきます。 それにしても、今年のトライアル戦線は本当に面白く、まさに、これがパラダイムシフトの渦中にあるクラシック戦線であることを実感致しております。勿論競馬に絶対はございませんが、そのあたりの事情が色濃く絡まっているレースです、各陣営のお手並み拝見を行きたいと思います。 さて、これ以上書くと相当長い話になってしまいます。 最後に阪神大賞典の着眼点について触れさせて頂き、今週のRevelation Directiveをしめさせて頂きます。 阪神大賞典に関しては「プライベートギフト」にて公開する予定でございますので、詳しくは当日公開となる内容を吟味いただきたいわけですが、金子オーナーの2頭出しの背景にはご注目頂くのと、REVELATION DIRECTIVE[AJCC週:2020/0125-26号]にて記した内容に今一度目を通しておいていただきたいと存じます。 今週のRevelationはここまで。 今週も1本でも多くの的中馬券をお届け出来るよう買い目公開する間際まで、徹底的に検証いたします。 それでは、今週もよろしくお願いいたします。 JTTC-日本競走馬育成評議会 プライベートサロン統括本部長 松井彰二