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REVELATION DIRECTIVE

REVELATION DIRECTIVE[アルゼンチン共和国杯週:2020/11/07-08号]

■開催競馬場:東京/阪神/福島 ■開催重賞:ファンタジーS/京王杯2歳S/みやこS/アルゼンチン共和国杯 ■執筆担当:吉田晋哉 ------------------------------------- <REVELATION RACE LIST> ■土曜 東京11R 京王杯2歳S ■日曜 阪神5R 2歳新馬 ------------------------------------- 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 JTTC種牡馬部門担当の吉田晋哉です。 米国の大統領選に世界が注目している中、米国市場の大幅な値上がりに引っ張られる形で、日本の東京株式市場の平均株価は「2万4325円23銭」を記録し、1991年11月以来、29年ぶりの高値を記録というニュースが飛び込んできました。 里見氏が会長を務めるサトミホースカンパニーは、数百人単位での希望退職者を募集するという話も伺っておりますし、経済の実態と株価の動向が比例していないことを思えば、決して鵜呑みにすることはできません。 しかしながら、株価上昇に伴い「競走馬の購入」や「新規馬主登録」に関する相談が増えている現状を目の当たりすれば、億単位、数十億単位での拡大の話も入っているだけに、コロナ渦を逆手にとって、逆境に強い方々より刺激をいただく毎日。 この波に乗るべく、いくつもの勝算が私どもには見えております。 先日もお話をさせていただきましたが、「中国市場における競馬ビジネスの拡大」を実現することができれば、経済界における競馬産業の位置づけ、その価値が高められるだけに、これからの数年間は正念場。 日本では種牡馬になれなかったような良血のサラブレッドが中国で種牡馬として活躍できるようになる時代が来る可能性が現実味を帯びてくるようになれば、それ相応の恩恵を受けられるようになりますし、今まで以上にメンバーの皆様にも還元できることが増えていくのではないかと思っている次第です。 GDP(国内総生産) 1990年 1位アメリカ(人口2億5333万人) 2位日本(人口1億2225万人) 3位ドイツ(人口7909万人) 4位フランス(人口5670万人) 5位イギリス(人口5721万人) (11位中国 人口11億4519万人) 2000年 1位アメリカ(2億8249万人↑) 2位日本(1億2572万人↑) 3位ドイツ(8234万人↑) 4位イギリス(5887万人↑) 5位フランス(5904万人↑) (6位中国 12億6911万人↑) 2010年 1位アメリカ(3億1038万人↑) 2位中国(13億4133万人↑) 3位日本(1億2653万人↑) 4位ドイツ(8230万人↓) 5位フランス(6278万人↑) 2019年 1位アメリカ(3億2906万人↑) 2位中国(14億3378万人↑) 3位日本(1億2686万人↑) 4位ドイツ(8351万人↑) 5位インド(13億6641万人) 高齢化社会の日本はこれから人口減が課題とされているわけですが、30年前と比較すると、中国の台頭により、GDPは世界3位。 アメリカ、中国が人口増加という経緯を辿っていることと比較すれば、それでも3位をキープできている日本という国の実力は、世界に誇れるわけです。 中国、アメリカ市場での新車販売が急上昇しており、トヨタ自動車が純利益予想を上方修正したという日本企業に関連する明るいニュースも増えておりますが、競馬産業における歴史的な朗報を近いうちに皆様にお届けできることを今から楽しみにしております。 いまはまだ、 「いったい何の話をしているのか?」 という疑問が頭に浮かんでいるメンバー様もいらっしゃるかもしれませんが、おわかりいだける日は必ず来ますので、本日の段階では「なにかがあるんだな」ということだけでも覚えておいてください。 競馬に話を戻しますと、まず触れないわけにはいかないのが、デアリングタクトに続き、コントレイル陣営もジャパンC参戦を表明したこと。 さらには今年のサンクルー大賞優勝馬ウェイトゥパリス(仏国)がジャパンCへの招待を受託しました。 “無敗の三冠馬”から生まれた“無敗の三冠馬の誕生”は世界的にも類を見ない偉業であり、「コントレイルとサンクルー大賞勝ちのウェイトゥパリスがどれくらいの差なのか」というところで欧州関係者からの注目度も増すことになります。 今年のジャパンCは、文字通りの「国際GI」といえる背景が整いそうな見込みです。 ジャパンCを含め、次週からは主催者のJRAが実施する「国際競走シリーズ」の『ジャパン・オータムインターナショナル』の対象GIが4週間続きます。 11月15日(日) 第45回 エリザベス女王杯 11月22日(日) 第37回 マイルCS 11月29日(日) 第40回 ジャパンC 12月6日(日) 第21回 チャンピオンズC この翌週12月13日(日)には「香港国際競走デー」が控えており、複数の日本馬も遠征を視野に入れているため、事実上は5週連続で国際競走が続いていくことになります。 昨年2019年から今年2020年にかけては、『パラダイムシフト』の渦中にあることは、これまで何度も当会がお伝えしていた通りです。 2019年 エリザベス女王杯 【ステイゴールド系産駒による大本線のワンツー決着】 1着◎ラッキーライラック 2着○クロコスミア 3着☆ラブズオンリーユー 3連単2万6480円的中 2019年 マイルCS 【ステイゴールド系産駒の2週連続GI勝利】 1着◎インディチャンプ 2着○ダノンプレミアム 3着☆ペルシアンナイト 3連単1万6580円的中 2019年 ジャパンC 【ハーツクライの後継種牡馬輩出】 1着◎スワーヴリチャード 2着☆カレンブーケドール 馬単4810円的中 2019年 チャンピオンズC 【ゴールドアリュール産駒による大本線のワンツー決着】 1着○クリソベリル 2着◎ゴールドドリーム 3着☆インティ 3連単8980円的中 パラダイムシフトの象徴として、このような決着が続いた時期から、もう1年が経つわけですが、その後にコロナウイルス問題が起きたことで、様々な計画変更も余儀なくされたことで、今秋は昨年とはまた違う領域でのレースが繰り広げられていくことになります。 今週はGIの谷間というタイミングになるわけですが、次週から再開される秋のGI戦線に向けて、「準備をするための1週間」という位置づけで、この土日は有意義な2日間にしていただきたく思います。 11月7日(土) ・ファンタジーS ・京王杯2歳S 11月8日(日) ・みやこS ・アルゼンチン共和国杯 今週は4つの重賞を中心に競馬開催が行われますが、今回の<REVELATION RACE LIST>で触れられる重賞は「京王杯2歳S」のみとなりますが、日曜日の2歳新馬戦も触れます。 昨年はチャンピオンズCと同等の領域にある一戦として行われていた京王杯2歳S。 2019年 京王杯2歳S 1着◎タイセイビジョン 2着☆ビアンフェ 3着▲ヴァルナ 3連単3660円的中 昨年とは異なり、今年の京王杯18頭立てのフルゲートで行われます。 今年の京王杯2歳Sは異色の一戦ともいえます。 2019年10頭立て 2018年8頭立て 2017年11頭立て 2016年13頭立て 2015年18頭立て 2015年がフルゲートで行われていたとはいえ、ここ4年はいずれもフルゲートに満たない出走馬構成で施行されておりました。 近年の京王杯2歳Sは、 2019年 タイセイビジョン(ノーザンファーム) 2017年 タワーオブロンドン(ゴドルフィン) 2016年 モンドキャンノ(ノーザンファーム) 2015年にJRAに移籍したC.ルメール騎手が上記の馬とともに過去5年で3勝。 優勝していない2018年と2015年は京王杯2歳Sではなく、同日のファンタジーSに参戦していたため、騎乗機会で言えば、京王杯2歳Sは移籍後3戦3勝。 そのC.ルメール騎手が今年騎乗するのは、キャロットファームのモントライゼ。 デビューしてからの3戦でモントライゼに跨っていたのが川田将雅騎手だったわけですが、この乗り替わりの経緯に、深い意味があります。 モントライゼは、デビュー戦では熊本県産の牝馬ヨカヨカを相手に2着。 デビュー2戦目で圧勝し、小倉2歳Sでは牝馬メイケイエールの2着。 このモントライゼが1つの指標となり、今年の京王杯2歳Sには5頭の牝馬が参戦するのです。 牝馬限定のファンタジーSが同日に同じ1400mという距離で行われるわけですので、ファンタジーSへの出走も選択肢に入れることができたわけですが、ファンタジーSではなく京王杯2歳Sに、5頭の牝馬が出走するというのは、露骨なメッセージと言えましょう。 京王杯2歳S 牝馬5頭が出走し18頭立て。 ファンタジーS 12頭立て。 極端なことをいえば、 京王杯2歳S 14頭立て(1頭除外あり) ファンタジーS 17頭立て このような頭数で行われる可能性もあったわけです。 京王杯2歳Sは函館2歳Sや小倉2歳S組が、次の一戦として選ぶ傾向は毎年同じ。 それでも今年は、 函館2歳Sを勝ったのが、牝馬リンゴアメ。 小倉2歳Sは、牝馬メイケイエールが勝利。 どちらも牝馬が勝っていたことによる影響も受けているのです。 このようなこともあり、少し傾向が異なりますので、例年であれば、同じ左回りでも新潟からの参戦組は好走していないレースですが、「前走新潟組」を今年は軽く扱わない方が良いと申しておきましょう。 また、今回ベンチマークとして出走するのが、C.ルメール騎手を配するダイワメジャー産駒のモントライゼです。 そのモントライゼを管理する松永幹夫厩舎はリメスとの2頭出しで、輸送に伴う精神安定剤のような存在を抜かりなく用意しているのもポイントです。 これまでの「REVELATION DIRECTIVE」をお読みいただいている皆様ならば、ここまでお話すれば、京王杯2歳Sを舞台にして、 誰が、どのような目的を果たそうとしているのかはおわかりいただけるはずです。 最後に、日曜日に阪神芝1800mで行われる阪神5Rの2歳新馬戦について。 オヌール(牝2) 父:ディープインパクト 母:アヴニールセルタン 母の父:Le Havre 馬主:社台レースホース 生産牧場:社台ファーム 厩舎:友道康夫(栗東) 騎手:武豊 2014年フランスオークス馬の母アヴニールセルタンにディープインパクトを配合して誕生した本馬オヌール。 昨年デビュー2戦目でオークストライアルのスイートピーSを制し、今年のオークスで2番人気に支持されていたデゼルの全妹にあたります。 先週の日曜日に行われた「東京8R 本栖湖特別」を勝ったリリーピュアハートや、今年の秋華賞2着馬マジックキャッスルの1つ下の世代になりますが、黄色と黒の勝負服『社台レースホース』が所有するディープインパクト産駒の牝馬として、デビュー前の今からすでに繁殖馬としての価値も見出されている血統馬です。 2018年に社台ファームは坂路コースの改修工事に踏み切ったわけですが、新しく生まれ変わって強化された坂路コースで育成された1頭にあたります。 オヌールについてはデビュー戦の走りに注目いただきたいのは勿論のこと、少し先の話になるとはいえ、繁殖入りしてから産む仔も含めて見届けていただきたく思います。 JTTC日本競走馬育成評議会 種牡馬部門 吉田晋哉