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REVELATION DIRECTIVE

REVERATION DIRECTIVE[根岸S週:2021/0130-31号]

■開催競馬場:東京/中京/小倉 ■開催重賞:根岸S/シルクロードS ■執筆担当:松井彰二 ------------------------------------- <REVELATION RACE LIST> ■日曜 根岸S ■日曜 シルクロードS ■土曜 白富士S ------------------------------------- 東京開催と恩赦期間の結びつきが強いことは、2019秋-2020春の恩赦期間の中でも再三触れてきた。 JTTC監修BOOKS【パラダイムシフトの渦中にある世界競馬】の第二章にて「作られた種牡馬=サンデーサイレンス」にまつわる様々な真実を述べさせていただいている。 もう誰もがご理解頂いていると思うが、このJTTC監修BOOKS【パラダイムシフトの渦中にある世界競馬】こそが、恩赦特別競走が必要とされている背景を記述した、重要な書である。 平成競馬の象徴ともいえる「サンデーサイレンス」。 そこから繁栄した「サンデー系」と言われる二世種牡馬の代表格「ディープインパクト」 そして、その「サンデー系の牝馬」を中心に非サンデー系種牡馬の代表格「キングカメハメハ」。 この2頭が亡くなったことによる「令和のパラダイムシフト」が正に今巻き起こっているのである。 競馬は産業であり、その中心に種牡馬ビジネスが鎮座している事は動かしようのない事実であり、「BLOOD SPORTS」でもあるが、『BLOOD BUSINESS』であるのが競馬の本質である。 世界の種牡馬事情はある意味では『闇カルテル』のコントロール下にあると言える。 ・クールモア ・ダーレー ・社台 その中心に座するのが世界のBIG3とも呼ばれる3つのスタリオン。 クールモアが欧州王族の伝統の雄とするならば、ダーレーは中東王族のオイルマネーの雄であり、その中にあって社台の位置づけを分かりやすく伝えれば「牝系の宝庫JAPAN」という位置を確固たるものに押し上げた。 かつては「種牡馬の墓場」とまで言われた日本競馬界。 繁殖牝馬の質が全ての元凶であることをいち早く見抜いた「故吉田善哉氏」は、「種牡馬は水物」であり、失敗するのが当たり前という考えの持ち主であったことは有名だが、当時からいかに優秀な繁殖牝馬を日本に輸入するかを考えていたことはあまり有名ではない。 社台F、ノーザンF、この社台グループの中核を担う2大牧場が「いかに巨額の資金を投入して繁殖牝馬を世界中から買いあさっていたか」についても、表立って語られることはほぼ皆無であった。 仮に海外から種牡馬を輸入しても、わずか30億円前後であり、それもシンジケートを組み、多くの交配相手を確保できれば遅くとも3年程度で元が取れるのが種牡馬輸入のビジネススキームであるが、繁殖牝馬はそういうわけにはいかない。 30億円程度では、一流と言われる繁殖牝馬を「50頭」程度しか購入できない。 これも知られざる話かもしれないが、今でこそ隆盛を誇るノーザンFにしても「繁殖牝馬の輸入に力を注ぎ過ぎたあまり、手形の不渡りを発生させたことが頻繁にあった時期」がある。 また、購入した繁殖牝馬が全て「走る馬」を生み出すわけではない。 社台F、ノーザンF併せて1000頭以上いる繁殖牝馬は、そういった薄氷を踏むかのようなリスクの上で輸入されていたことを知らずして「社台の運動会」などと揶揄している競馬ファンが居ることに、当会としたら「日本の競馬ファンの浅はかさ」を見てしまうわけだ。 もちろん、当会のメンバー様にそのような方は居ないと信じている。 その上で、今、欧州、米国、を中心とした世界中のホースマンが「日本の繁殖技術」「日本が保有する血の価値」を高く評価している事で、種牡馬、繁殖牝馬、の輸入への障害はほぼゼロと言って良い状況が生み出されているのである。 日本人に馬は売らない この様な時期が続いた昭和。 種牡馬の墓場の象徴のように扱われてしまった「ラムタラ」。 そして、あれだけ隆盛を誇ったサンデーサイレンスにも「日高のサンデーは走らない」という事実が突き付けられた。 全ては「繁殖牝馬の格差」が根底にあったからのことである。 そして今、時代は令和となり、世界の競馬が同時に血の飽和期を迎え、動き出しているのである。 コロナ禍によって、一度止まりかけていた時計の針が、新たに動き出した今。 まさに、令和のパラダイムシフトの本質を知る者だけが、競馬の勝ち組となる。 大げさな話をしているように聞こえてしまっていたら、申し訳ない。 真実を述べる事しかできない訳だが、私ども「知る立場」に居るものと、「知る立場に近い位置」に居るものでは、確かに知りえている事の差がある事は否めず、そこに温度差が生まれてしまう事は否めない。 その温度差を出来る限り埋める事 この目的のために「REVERATION DIRECTIVE」が存在していると言っても過言ではない。 前置きが長くなってしまったが、今この時期に「一番重要な概念」を共有せずに、当たった外れたといった局所的な話題に終始することは、「木を見て森を見ず」という愚者が取りがちな判断を誘導することに繋がりかねないため、「松井の話は面倒だ」と言われても、このような話を何度もさせて頂くのである。 その上で、今週お伝えすべき筆頭は、根岸Sの話を置いて他に無いだろう。 もちろん、シルクロードSや白富士Sにも話すべき内容はいくつもある。 がしかし、その背景、内容、その壮大な目的全てにおいて、根岸Sが抜けた存在であることは、誰よりもメンバーの皆さまがご存じ頂いているはずである。 私がこのREVERATION DIRECTIVEの執筆を再開させてからの3週。 私は「かなり突っ込んだ記述を再三行ってきた」と断言できる。 全ては「温度差を埋めるため」の事であり、メンバーの皆さまが今立たれている場所が、つまりは「知る立場に近い位置」に居ることがいかに大きなアドバンテージを持っているのかを、お伝えするための行為に他ならない。 株主を筆頭に、恩赦特別情報理事会の面々にも「3週」の猶予をいただき、久しぶりに思い切り筆を振るえた3週間であったともいえるが、今週以降はそうはいかない。 ここ3週のような「ストレート」な物言いは出来なくなることを予めお伝えしておきたい。 現在私どもは、予定されている恩赦競走の滞りない実施は勿論のこと、この超法規恩赦の期間を少なくとも6月の東京開催終了時点まで延長できるよう水面下で動いている。 東京開催が始まってしまえば、その規制はMAXに達してしまう事は事前からわかっていただけに、東京開催が始まる前までのこの3週で、出来る限りストレートに「温度差を是正する事」に私も特化した記述を実行させていただいたが、ここからは、慎重に事を進めてゆく。 そのような状況下だとしても、根岸Sにまつわる話の中でも「絶対に触れておかねばならない話が一つだけ」存在している。今週は、その話を中心にさせて頂きたい。 あらかじめ申し上げておくが、回りくどい言い方はしない。 ストレートに申し上げさせていただく。 「レバレッジエフェクト」 テコの効果とでも直訳すればわかりやすいだろうか。 ダート重賞が恩赦対象競走に選出される場合、大きく分ければ2通りの考え方がある。 ・「種牡馬選定競走」としての意義 ・「レバレッジエフェクト」による種牡馬の根底価値向上としての意義 例えば、2019年のチャンピオンズCについては前者の「種牡馬選定競走」としての意義がメインであったことは、ご参加いただいた方はご承知いただいているだろう。 そして、先週行われた東海Sは「レバレッジエフェクト」による「種牡馬の根底価値の向上」が背景にあったことは先日のレポートの中でも詳しく記述させていただいた。 そして、今回の根岸Sだか、上記の2つの2大根幹テーマとは少々事情が異なっていると申し上げたい。 勿論答えを書くわけにはゆかないが、東京ダート1400mの血統背景にまつわる数値を記載させて頂く。 ■父馬別着度数<直近1年> 1位ヘニーヒューズ 2位ロードカナロア 3位シニスターミニスター 4位キンシャサノキセキ 5位サウスヴィグラス ■母父別着度数 1位フレンチデピュティ 2位シンボリクリスエス 3位ダンスインザダーク 4位ゼンノロブロイ 5位サンデーサイレンス ここに、もう一つのキーワードを記述すれば一気に答えに近づくわけだが、おそらくこの順位を表記しただけでは、答えにたどり着くことは無い。がしかし、根岸Sが終わり結果が出た後に、この順位を事前に表記していたことの重要性が分かっていただけると思う。 もう一つのキーワードを事前におお話しするわけにはゆかない。 がしかし、ギリギリまで申し上げるのであれば、ここに「クロフネ」が入っていない事。キングカメハメハが入っていない事。この事実に気づいた方は、非常に筋が良い方であると申し上げておく。 どのような結果が待ち受けているのか、是非楽しみにして頂きたい。 それでは、根岸S以外の話も少々触れておきたい。 まず白富士Sについて。 13頭中8頭が社台グループ系列の生産馬である。 その中で「ルメール」が配されたのがブレステイキング。 そのブレステイキングはディープインパクト産駒。 ■ディープインパクト産駒 ・ギベオン(社台F) ・ポタジェ(ノーザンF) ・フランツ(ノーザンF) ・ブレステイキング(ノーザンF) ■ステイゴールド系 ・アフリカンゴールド(ダーレー) ・ビターエンダー(桜井牧場) ・マイネルファンロン(ビッグレッドF) ■上記以外の出走馬 ・ゴールドギア(三嶋牧場) ・サンレイポケット(様似共栄) ・リンディ―ホップ(白老F) ・アトミックフォース(社台F) ・オウケンムーン(ノーザンF) ・レッドサイオン(ノーザンF) この様な分類が可能なレースである。 さらに細かく言えば最初のくくりである「ディープインパクト産駒」でいえば、ノーザンFと社台Fで一つ線が引ける。次のくくりである「ステイゴールド系産駒」でいえば、クラブ馬か否かで線が引ける。最後のくくりでいえば、「ノーザンF/それ以外の社台系/非社台系」に3分割できる。 これ以上は、申し上げられないが、なぜルメールをブレステイキングに配してきたのかはお考えいただきたい。 最後に、シルクロードSについて。 今年は、高松宮記念と同じ舞台である中京1200mで行われるという事もあって、例年とは違う背景や思惑があるという事は想像に難くないだろう。 この舞台で行われるからこそ、シルクロードSを選んだという陣営が少なくとも「5陣営」存在する。 また、その5陣営の中の3つの陣営は「このあと高松宮記念に直行する」というローテを目論んでいる。 高松宮記念への道は、この後「阪急杯」「オーシャンS」というステップレースもあるわけだが、このレースから直行するという事がどういう事であるのか? その答えまでは申し上げられないがゴドルフィンの持ち馬ライトオンキューがなぜ追い切りで好時計を連発した上でこの舞台に駒を進めて来たか?このあたりの理由を考えて頂けると、このレースを紐解くカギとなるのではないだろうか? 更にもう一点申し上げるのであれば、モズスーパーフレアの作るペースは「本番に限りなく近い」という、コースだけでなくLAPに関しても模擬的なレースになるという事。 オーナー、厩舎、騎手、それぞれが「高松宮記念」で、どのような戦略を取るのかを測る意味でも、非常に重要なレースであることはご理解いただけるはず。 ご参加いただく皆様にあらかじめ申し上げておきたいのは、「上位人気でもバッサリ買い目から切らせて頂く馬」が居る事はあらかじめ申し上げておきたい。 「本番はここではない」 そう考えている陣営だからこそ、「しっかりとした試走」を実施してくるのである。 この「しっかりとした試走」という意味が、伝わっていただければ幸いである。 JTTC日本競走馬育成評議会 松井彰二